恩師がつけてくれた読書習慣

私は子供時代、本を読むのが遅くて、読解力も低かった。それが中学校に入って、恩師S先生

に 出会って、本を読む習慣が身についたようです。

始め先生は 子供達にご自分の推薦した本を勧め、感想文を書かせる。中学生の私には苦痛だったが、お蔭で今も読書習慣は続いています

読書の速さは相変わらずですが、電車に乗った時や 喫茶店での読書は、至福の時間です。

読書によって助かった事があります。19歳で 大阪に出た時は「60年安保」の嵐が吹き荒れていました。従来から持っていた私の考えと 仲間達の意見には

違和感がありましたが、反論の基礎になるものがありません。それから 必死に雑読しました。

定期的に購読したのは「文芸春秋」(これは現在も続いています)「朝日ジャーナル」。思想的な影響を受けたのは「亀井勝一郎」。

小説の世界の影響もありました。「司馬遼太郎」「山本周五郎」「新田次郎」「藤沢周平」「陳舜臣」など 上げたらきりがありません。中でも山本周五郎は 不器用な人間でも 生きる道があることを示してくれました。

恩師S先生が 読書を習慣づけて下さったお蔭で 自分で考え、自分で行動する事が出来たと思っています。

後年になって、読書で得た思想が 書に反映していることが解かるのです。先輩が教えてくれた「書は 宗教と哲学と文学」の神髄も理解できるのです。

 

この一年間、ホームページ「二十四節気・つれづれなるままに」を読んで頂いてありがとうございました。皆様の新年が 充実したものでありますように お祈りいたします。

 

 2015年12月22日(火) 冬至 旧暦 霜月 11月12日 NO52

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コメント: 4
  • #1

    まきこ (火曜日, 22 12月 2015 23:28)

    学生時代は常に本と印材、刻刀を持ち歩いていました。少しの時間も惜しみ、本を読んでいたことを思い出しました。社会人になり、だんだんと読書時間が減り、今は1か月に2冊の競書雑誌を読むのみとなってしまいました。
    最近読んだのは「中国書道の至宝」。中国で放映されたテレビ番組の書籍版です。非常に面白い内容でした。年末年始、再度読もうと思っています。中国人の尚古趣味に浸りながら。

  • #2

    児玉幽苑 (月曜日, 28 12月 2015 17:36)

    ご無沙汰しております。今上海です。先生から頂いた27年の年賀状を見ながら、ホームページを拝見しています。
    相変わらず毎月上海と日本を行ったり来たりの生活です。現在は水墨画だけでなく、上海書道協会や呉昌碩芸術研究会の方々とも交流しています。
    また時々ホームページを拝見させて頂きます。

  • #3

    (月曜日, 28 12月 2015 21:46)

    本棚を見ればその人がわかると申しますが、まさに!!
    来年もブログ、楽しみにしています。

  • #4

    きさらぎ (月曜日, 20 3月 2017 15:11)

    書架から拝察、宗教、哲学、文学を学ばれ、まさに書に表現されていると思います。