ピカソ&日展を観て

愛知県美術館で開催中のピカソ(10階)と

日展を観ました。

ピカソ(1881年~1973年)は91年の

生涯を天才芸術家として君臨し続けたのですが、

私には正直、理解できない巨人です。

何時頃からピカソ特有のキュビスム(立方体)のスタイルになったのか。何か

根拠になる手本はあったのか。「青の時代」と言われる20代のピカソは何を

考えて絵を描いていたのだろうか。疑問だらけの気持ちで 館内を回りました。

暗いイメージは14歳の時、最愛の妹を亡くしたことと、親の失職・転居が原因だそうです。

ピカソのキュビスムの基になるのは アフリカの彫刻で、岡本太郎が縄文時代の土偶から「太陽の塔」を発想したことと似ています。

 

「男の肖像」1902年

 

「裸の少年」1906年

 

この2作は手許に置いていた作品

日展は 書壇を退いてからも、ほぼ毎年観ています。

どうしても 50年前の日展のイメージが強いので、物足りなさを感じます。

毎年、同じような図柄、類似した作風が多いため 日展の評価を低くめている

ようです。もっと大胆な表現は出来ないのでしょうか。

しかし、大家でありながら「天璋院(篤姫)の像」の大作を出品した中村晋也

先生や書部門では 新入選の近藤星崖さん(篆書)や野原祥光さん(隷書)の

作品が光っていました。

 

  2016年2月4日(木)立春  旧暦12月26日  NO55