私は 子供の頃から不器用で 飲み込みの遅い人間でした。父からも 書の師匠
からも同様の叱責を 受けて育ちました。しかし、何故か落ち込むこともなく、
自分の我を通しました。
不器用で我の強い人間が、周囲の抑制に逆らって 成果をあげる手段は「丁寧」に「誠実」にこつこつと歩くことしかありません。
書の研究も 他人が手をつけない分野を開拓しました。真似する対象がありませんから、原野を分け入るように、コツコツと 試行錯誤を繰り返して完成させるのです。こんな時、私のマイナスの性格が 役にたちました。
「山に登ったら、降りる」「又、新たな山に登って 山頂を極めたら降りる」
日比野五鳳先生の晩年の言葉ですが、自分のペースで こつこつ仕事をすれば、
不可能なことはないと 強烈な示唆を受けました。
私の指導法も いったん気張りやハッタリを戒め、丁寧・誠実を指導理念の柱にして実行しています。それが 堅実な生き方に 通ずると思うからです。
本紙の大きさ 67㎝×135㎝
2016年6月21日(火)夏至 旧暦 5月17日 NO64
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ひろみ (木曜日, 23 6月 2016 22:39)
私も、不器用で我の強いです。
「丁寧」「誠実」「こつこつ」
心がけようと思います。