調和体を書く  その4

この作品は1987年(昭和62年)第

19回日展出品作です。陳列後、請われて地元中学校に寄贈しました。

この年、ある雑誌に掲載された「谷川俊太郎」の「こんなに急いでいいのだろうか」の詩に感銘を受けて、是非 世の中の人に伝えたいと強く思ったのです。

作品を書くに当たって 始めての調和体作品でしたが、誰もやらなかった手法で

やってみようと試みました。先ず考えたのが、書壇に出回っていない古典「翁松禅」の採用です。次にひらがなの形は 翁松禅の文字の中からイメージして独自の工夫で作りました。だから、漢字かな交じり文でも違和感はないと思います。

 

調和体作品のジャンルは 老舗の「漢字作品」「かな作品」のジャンルと違って

未開拓の世界で 新鮮で魅力的な世界です。若い人に是非、挑戦していただきたいと思います。

 

  2017年4月20日(木) 穀雨 旧暦 3月24日 NO84-2

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コメント: 1
  • #1

    ひろみ (土曜日, 22 4月 2017 23:19)

    私が「関白宣言」を書いたとき 古典にのっとって書こうという発想がなく
    ほんとに薄っぺらい作品になってしまいました
    集字帳まで見せていただきありがとうございます。