
棟方志功(1903~1975)を知ったのは1960年ごろ、倉敷の「大原美術館」です。1970年に文化勲章を受賞してからは、各地で展覧会が開かれ、棟方板画の
ファンが増えました。
平櫛田中が棟方を「自然人で赤ん坊のような人」と評するように 無心に想いをぶつけるような板画です。
三重県菰野の文化財団「パラミタミュージアム」で
棟方志功の天真爛漫な空気に浸ってきました。同館収蔵の「京都北白川の山口繁太郎の装飾画」はまるで幼児の落書きです。しかし、私は自然の森の中でくつろいだ気持ちでした。
7月20日のメ~テレの「そもそも総研」<玉川徹コメンテーター>で衝撃的な情報を目にしました。2045年にはコンピューター技術や生命科学などの進歩発展により、技術的な特異点(シンギュラリティ)が生じ、SF映画のような想像を絶する変化を遂げるだろう。指数関数的に飛躍的に上昇するグラフを見ると、その恐怖さえ感じます。
車の自動運転や ゲノム編集によって、がん細胞を切り取って修繕し、病気を一掃し、年も取らない社会になる。これは朗報ですが、人間の精神分野の有り様は
急激な変化に耐えられるのだろうか。宗教・哲学・文学や芸術の奮起が求められるのではないかと思います。
棟方志功の作品を見て 感じた私の「自然回帰」は、これから起きるであろう
特異な社会に 対峙できる一例として微かな望みがあります。
シンギュラリティを主題にした映画「トランセンデンス」(超越の意)でもっと詳しくわかると思います。
2017年7月23日(日) 大暑 旧暦 6月1日 NO90
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まきこ (水曜日, 26 7月 2017 23:19)
私が棟方志功を知ったのは・・・彼の生涯のミュージカルでした。ただ、時間が取れたからという理由でチケットを購入したような気がします。それから私も彼のファンです。パラミタに行けなかったことは非常に残念です。