
最古の文字は エジプトの紀元前3200年の「聖刻文字」(ヒエログリフ)ですが、「甲骨文字」は殷の時代(紀元前1400~1100年)に生まれた文字です。
1879年(明治32年)河南省安陽縣彰徳の小屯と言う村で発掘されました。
亀の甲羅や獣骨の背中に 小指大の穴をあけ、火であぶり その裂け目の状態で吉凶禍福を占います。甲骨文字の一字の大きさは1cm程です。
発見後、約100年の間に林泰輔博士や羅振玉など多くの学者が関わり甲骨文字の解読が進みました。1996年の白川靜博士著「字通」と共にに発行された三部作「字訓」「字統」は、従来からあった説文解字などの解釈を覆すような成果がありました。(右は2007年作)

私は文字学の分野には 到底太刀打ち出来ませんが、神の意志を示すと言う古代文字には 興味があります。1991年「長興会」は「古意をたずねて」と言うテーマで作品展を企画し、若い会員を鼓舞してくれました。
古意は神の意志、生まれたての自然の姿、人間の作為の及ばない「素」の世界だと解釈して作品作りをしました。
世は「明清の書」がブームで、甲骨文に取り組んだ意義は「本物の書」考える上で、大きいものがありました。
私は岡本太郎が 万博の「太陽の塔」を縄文時代の埴輪から
イメージした構想理念を 甲骨文字に求めたのです。
私は 時折「古」に戻って、自分の頭を洗濯しなければならないと思っています。
2017年8月23日(水) 処暑 旧暦 7月2日 NO92
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まきこ (水曜日, 23 8月 2017 22:13)
甲骨文字は勉強すればするほど おもしろいです。