
平成11年に地方新聞の「リレー随想」の順番が回ってきて書いた「炭焼き小屋での父子の時間」は 父を反面教師として育ってきた私が
還暦を境に父を見直すと言う内容ですが、山奥で父の仕事を手伝いながら、仕事の厳しさ、自然の怖さを 見て知った体験を書きました。
先週末、稲刈りを手伝いに帰省した従姉の娘が
NHK学園発行の「くにたち」NO27を持参して訪ねてくれました。還暦を過ぎて 始めた俳句だそうですが、どれも素直で 自然の情景がよく伝わってきます。
何を基に作句しているの?と問うたら、「子供の時 両親の農作業を 手伝いながら見ていた田舎の原風景」と答えました。「それなら作句の源は無尽蔵だ」。「僕の書作の基は 炭焼きの手伝いや」と言う話になりました。それが
右の新聞に書いた内容です。
翌日曜日、色紙に俳句を書き、久しぶりに大きな作品を書きました。
「光陰(月日)惜しむ可(べ)し、時、人を待たず」
奥深く眠る子供時代の原体験に火が付いたようです。
俳句も書も よく似たところがあります。17文字の短詩の中に 自分の思いを
表現する。限られた大きさの紙に どのように納めるか。思想とテクニックが
織りなす世界、創作の醍醐味です。
2017年9月7日(木) 白露 旧暦 7月17日 NO93
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