地頭力(ぢあたまりょく)

何時の事だったか ある企業の採用試験に「富士山を動かすにはどうしたらよいか、答えよ」と言う

問題を出したことが話題になりました。

常識的な人はいらない、誰も考えない事を発想する人材を求めたのです。これこそ「地頭力」(ぢあたまりょく)で、広辞苑では「かつらを用いぬ頭」と説明あるのみで、漢字と内容が一致しないので記憶に留めるのが難しい。メモ書きの隅っこに記しておいたのですが、最近になって又 この言葉を耳にするようになりました。専門家の解説によると「常識に囚われず、本質を見極め、広く深く思考する力」とあります。私は「何もないところから 有を生み出す力」「見えないものを見る力」と解釈しています。日本人が昔から当たり前に持っているDNAです。

小6年生が40歳になる2045年頃には コンピューター技術や生命科学などの進歩発展により、SF映画のような想像を絶するような変化が世の中に怒るだろう(シンギュラリティ)と言われています。

それに対応するためには、ふだんから世の中の常識を疑い 自分の頭で考え行動する人間を作り、地頭力を鍛えなければなりません。

 

有名大学を優秀な成績で卒業しても、画期的な発想できる人材とは限らない。

ノーベル賞候補も何年か先には無くなると言われています。中3の藤井聡太四段が注目を浴びているのも地頭力を 世の中が渇望している現れでしょう。

私たち書の世界でも 同じような書風で、保守的な作品作りをしていると、いずれ姿を消し、常に新しい試みをしなければ衰退してしまう。

 

   2017年11月22日(水) 小雪 旧暦 10月5日  NO98