野村克也のイチロー論

今日のニュースに「イチロー(44歳)がマリナーズに移籍」とありました。

日本での活躍は オリックス入団3年目(1944年)仰木彬監督に抜擢された後、タイトルを総なめにし、リーグ優勝の原動力になりました。2001年アメリカに渡りましたが、当初アメリカでの評価は低く「一つでもタイトルを取ったらパンツ一丁でニューヨークを走ってやるよ」と言った解説者は一年目からの大活躍に 公約通りニューヨークを走ったそうです。

幻冬舎(1月10日発行)の「野村のイチロー論」によると、野村克也さんも自身、野球の奥義を極め多くの選手を育てた人ですが、イチローの素質をいち早く見抜いた人でもありました。「名人 名人を看る」と言われるように、高い鑑識眼と見識は 人間の崇高な進化に挑戦する人のみに与えられる力です。

ピョンチャン五輪は 日本人選手の活躍に驚喜しました。メダルを取った人の裏話も感動的ですが、メダルに届かなかった人たちにも 同じだけ隠された物語があるはずです。スポーツは 結果にごまかしがありません。ドーピングなど不正な手段には 厳しい鉄槌が下されます。だからこそ 競技の一つ一つに 人々は感動できるのです。

 

最近報じられている「レスリングの伊調馨問題」も核心から離れた所で議論されようとしています。二連覇した後、男子レスリングの技術に圧倒されて、世話になった栄和人コーチの元を離れ、上京して新しいコーチの元で修行、過酷な圧力の中で、4連覇するのですから、強靭な意志力に脱帽です。

人間の限界に挑むイチロー選手と同じく至貴の人(しき・最高の価値、最も尊いもの)だと思います。

 

  2018年3月6日(火) 啓蟄 旧暦 1月19日  NO105