子供と私と「啐啄同時」

地元小学校の3年生の「デカ書道」の授業を始める前、

当日の新聞で紹介されていた物理学者米沢富美子さんが

5歳の時「三角形の内角の和は180度」の証明を母親から聞いて理解していたと言う話をしました。

生まれたばかりの赤ちゃんの脳の血流を科学的に画像化

して検証すると、誕生直後から人真似や顔の識別や音の反応が 大人より優れているそうです。脳には一千億個の神経細胞があり、それを繋ぐ「シナプス」が

大人の1,5倍もあると言うから驚きです。

 

子供の脳力は私たち大人の想像を超えています。「皆さんも遠慮せず、知りたいことをどんどん学んで下さい」と言ったのは、私の知っている知識と技術を押し付けで無く、自ら取得して欲しかったからです。

健康な子どもは 知りたがりで遣りたがりです。携帯用の「新書源」で字体を調べて貰ったら、5人ほどの子供が興味深そうに一生懸命拾い出してくれました。

篆書や金石文など何千年前の文字が 小3では難解すぎるとは思わない。子供が知りたがっている事を 周囲の大人が手助けする、これが「啐啄同時」だと思います。

 

  2019年2月4日(月)立春 旧暦 12月30日  NO127