
西の田んぼで稲刈りが始まりました。14日のお盆の日、台風10号が到来。少しだけ稲が倒れましたが、ほぼ例年通りの豊作です。新米が頂けるのは まもなくです。お百姓さんは4ケ月前に田植えして、毎日のように水の調整や鹿・猪・猿等の獣害から護らなければならない。お百姓さんたちの労力は 並大抵なことではありません。
この百年の間に「自然農法」を広めた人がいます。「福岡正信」さん(1913
~2008)です。この自然農法は 我が国では定着しませんでしたが、62歳(1975年)の時、著した「わら一本の革命」は 世界中の人に読まれ、アフリカ・インド・スペイン等十数か国の国に招かれて、地球の砂漠化防止に貢献したのです。1988年(75歳)にはアジアのノーベル賞と言われる「マグサイサイ賞」を貰われています。
福岡さんがやる自然農法はユニークなもので「耕さない(不耕起)・無肥料・無農薬・無除草」を徹底し、種もみを撒いてその上から藁を敷き、雑草が伸びるのを防ぐ。また「粘土団子」の中に色々な種子を練り込んで、方々に播き散らす。
種は鳥やネズミに食われないし、それぞれの種子がその適地を教えてくれる。
「昼寝の時間が増える」とうそぶくのですから、汗水掻いて働く現代日本人のお百姓さんから見ると、嘘みたいな話です。
福岡さんは 愛媛県伊予市南山崎村に生まれ、横浜の税関で植物の検疫の仕事をしていましたが25歳の時、急性肺炎を患って「人間の智恵や科学の力は 自然の力には及ばない」と自然農法を実践証明しようとしたのです。
人間は自然から 遠く離れたら離れる程迷い「ほんとう」から見放されてしまう。三十代の頃、福岡さんから教えられたことです。
2019年(令和元年)8月23日(金)処暑 旧暦7月23日 NO140
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