
コロナ禍の元で世の中は 萎縮したように、イベントを中止しました。
学校では運動会や音楽会など人が集まる催しは縮小したり、取りやめたりしています。コミュニティーの行事も出来る工夫より出来ない理由を探して中止の決定です。
私達も最初「中止ブーム」に乗って消極的でしたが、一旦心を萎えさせてしまうと、再び実行しようと思っても エネルギーの再起動は難しい。そう思って
10月31日と11月1日の両日、恒例の「松溪塾書展」を開催しました。
密集を避ける為、口コミだけの「スルー方式」で見ていただくことにしました。
蓬庵さんの盆栽はメインに飾ってもらい、昨年から少し変わりました。
私は過去に7回の個展と「松溪塾書展」(1年1度)「コラボレーション展」等公に開催することにこだわってきました。その第一義は 勉強の成果を自分で確認することです。その上で人様に見て頂き感想を聞きます。
テーマを決めて創作することもありますし、実験的な技法を発表することもありました。今年は特に来年の「傘寿展」を意識して、取り組みました。
40年ぶりの「平復帖」は新鮮な体験でした。木簡残紙と同様シンプルな造形は明清時代の書と違って 深遠な趣があります。
若い時から 公募展に出品する展覧会作品と お茶の間に飾る書の乖離に疑問を持っていましたが、「松溪塾書展」は一般の人々の反応を知る上で効果的な催しでした。田舎に移住して始めての「盆栽と書展」で百姓をしている同級生から
「俺にもわかる書を書け」と言われたひと言が「読める書」を開拓する道に進ませたのです。35年前のことです。
2020年(令和2年)11月7日(土)立冬 旧暦9月22日 NO168
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