
私の勉強法として、古展の臨書の他に絵の模写をします。
全体の構図を決める時は 景色をイメージし、個々の文字を形作る時は 眉・目・鼻を描くように点画をおろそかにしない。例えば、木簡残紙や平復帖を基に創作する時は特長が消えないように、忠実に写し取る。四十年来、繰り返してきた手法ですが、近年、絵を模写する機会が多くなって、自信を以って「絵を描くように文字を書く」と言えるようになりました。
ビジネスの世界でも「仕事の段取りが 絵を描くように理解できる」とか、「あなたの説明は絵を描いたようにわかる」とか言う事があります。絵を描く能力は 文字を覚える能力に先んじて 人間に備わったものです。
地元保育園で「筆遊び」をするようになって、五歳児の人間の豊かな感性に 教えられることが多々あります。上の絵は仏像を写生したものだそうですが、子供に見えて 大人に見えないものが 描かれているように思います。
絵を描く事は苦手だと思い込んでいた私が 絵を描いている。仕事をする時も 書を書く時も 文章を作る時も 頭の中で絵を描いて進めている自分に 気付きます。絵は 観察眼が育たないと描けません。絵を描く対象は 自然界にいっぱいあります。
2021年(令和3年)7月7日(水)小暑 旧暦5月28日 NO184
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