
ウクライナでは今、惨い殺戮が行われています。
連日のテレビ報道を通して、専門家による情報分析でその惨状は ほぼ理解しているつもりですが、一人の権力者プーチンの理不尽な判断で多くの人が亡くなっていることに憤りを感じます。
権力者の歴史を この一世紀に限っても、ムッソリーニ、ヒットラー、スターリンの行った悪逆非道は 後世の我々は学んで知っています。
当時の世界の人々は戦争終了後、映像などで知るのですが、最近のテレビはスマホを通してリアルタイムで現場の様子が伝わってきます。
唯、日本のテレビでは 不勉強なコメンテーターの無責任な「降伏論」で物議をかもしているように、軽々に判断をしてはいけないと思います。
どれだけ大きな国の指導者でも 大会社のリーダーでも私達庶民の脳力とどれだけの違いがあるのだろうか。人間の判断力には限界があります。それを補う智恵が「自分と異なる人の意見を聞く」能力です。二千年も前の思想家・荀子(紀元前313~238)は「私をダメだと否定する者は私の先生です。私に媚び諂う者は私の敵だ」と言いました。この考え方は多くの日本人に共有されて引き継がれ、普遍的なモラルになっているように思います。
絶対的権力者は絶対的に腐敗して滅亡します。
私が権力の怖ろしさに出会ったのは、栗原蘆水先生の書生時代でした。小さな世界の権力とは言え、先生には誰もが怖がって本当のことを言わない、耳障りのよいことだけを具申する。能力のある人が消えていくのを 目の当たりにしたのです。
2022年(令和4年)4月4日(月)清明 旧暦2月23日 NO201
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