
6月下旬に梅雨明けして、連日35度を超える猛暑が続きますと、書を書く欲は起こらず、朝夕の涼しい時間に大汗をかきながらブランコ作り。
子供の時、ハンモックやブランコを作って遊びましたから作り方はお手の物です。
早朝や日が沈んだ後、ブランコを漕ぎながら風を切るのも一興ですが、揺れながら 物を考えるのも昔から好きでした。
漢詩を書いていると ブランコのことを「鞦韆」(しゅうせん)「秋千」「半仙戯」(はんせんぎ)と出て来て、私達のイメージとは違います。
発祥はポルトガル語(パランソ)だそうで、中国北部に伝わり、唐、韓国(クネ)
日本(由佐波利・ゆさはり)と伝来して来たそうです。
パランソは発音がバランスに似ていて、坐り台の板の置き方が 傾くと揺れ方がぎこちなくなりますから、何となく理解できます。
ゆさはりは「色葉字類抄」に出て来る和名ですが、如何にも 日本らしい呼び名です。
面白いのは唐の玄宗皇帝(685~762)が、宮女に漕がせて競わせた「半仙戯」(はんせんぎ)は 半ば仙人になった気分で遊ぶことから、この名を付けたそうですが、30メートルもある紐を吊るして、緑の樹の間をサーカスのように舞う風景は 観衆の聲も一緒に聞こえて来そうで 華麗であったろうと想像できます。
玄宗皇帝は楊貴妃を寵愛し、安禄山の乱を招いて国を滅ぼしたことは、杜甫の詩「国破れて・・・」でも有名ですが、在位45年の内、前半の「開元の治」と言われる唐の絶頂期を築いた功績も 帖消しになってしまいます。

今日は「七夕祭り」。川原で笹を伐ってきて短冊を飾りました。毎回、勝手な願い事ですが「感動力を・・」「家族の健康」に加えて「我が星を見つけてくれた東照宮」と感謝の言葉を特別に記しました。
7月3日から4日間は 人間が生きやすい気候でしたが、また暑さが戻ってきました。暑さに順応するため、感性だけでなく、理屈も駆使して凌がなければなりません。
2022年(令和4年)7月7日(木)小暑 旧暦6月9日 NO207
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