また、川遊びで犠牲者が出ました。福岡の小学校6年生の女の子3人が深みに
はまって亡くなりました。「大人が付いていなかった」と言う報道がありましたが、小学校6年生の親御さんなら30代、40代の年齢、この年代では川の怖さを知らない年齢です。たとえ監督していても事故は防げなかったでしょう。
当たり前に川遊びが楽しい夏休みの行事だった1955年以前とその後では川遊びの考え方が180度違います。
「川は危険な所」と言う認識が全国に波及した事件がありました。今から68年前(1955年)7月28日 三重県津市で36名の女子中学生が異常潮流にのまれて亡くなったのです。津地方裁判所の判断は学校側に有罪、2審の名古屋高裁で無罪になりましたが、全国の大人たちは委縮してしまいました。
この時の裁判長は子供達に自然の脅威を伝える手段を奪ってしまったのです。
川遊びの悲劇を聞くたび、この司法判断を恨みます。(詳しくは2015年8月8日NO42の「何故夏休みの川に子供がいない?」の拙稿を参照願います)
私が1985年亀山に移住した頃、既に田舎でさえ「川遊びの禁止」の布令がでていました。そこで地元小学校のPTA会長と校長先生に頼んで「川遊びの監督」を申し出ました。毎回15人から20人の子供が参加するのですが、ヒヤッとすることがありました。急流に流される、深みにはまる。どのように対応したか忘れてしまいましたが、今思えば怖い役目を引き受けていたことになります。
これが1955年以前なら子供達だけで 大きな子供が小さい子供に教える「川遊びのテクニック」が伝統的に生きていました。
自然の脅威を学ぶことは「「人間の本能」を鍛えることです。現代社会は大切な学びを放棄してしまったのです。
2023年(令和5年)7月23日(日)大暑 旧暦6月6日 NO231
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