個展紹介 6回目 (2006)

作品集のまえがき

 故郷に戻って、二十一年が経ちました。

 故郷の環境は、書作の条件に合っていて、多くの仕事をさせてくれたように思います。

 一昨年秋から、我が家の隣接地に防風林として、約五十本の樹を植えました。

常に回遊することから「遊歩庭」と名づけました。

 庭は、日々刻々と変わる景色を楽しませてくれますし、思索の場としても最適です。

 今回の書展では、庭の周辺に自生する藤の蔓や芒を、筆として用いてみました。

 今後、この庭は私の書作に深く係わってくるような気がします。